学童保育士とは?仕事内容や資格取得の方法について解説!

2023年6月12日
保育士は保育園だけではなく、保育園以外の施設でも働くことができます。

その中の1つが学童保育士です。

しかし、学童保育士と聞いても具体的なイメージが湧かない方が多いでしょう。
「学童保育士ってどんな保育士?」
「普通の保育士とどこが違うの?」

この記事では学童保育士と保育士の違いや、具体的な仕事内容について解説します。
学童保育士に興味のある方は、参考にしてみて下さい。


学童保育士とは?
学童保育士とは、学童に通う子ども達を保育する職員のことです。

なぜ学童保育が実施されているかと言うと、近年は共働きの両親が増えており、放課後に子どもの面倒を見れない方が多いため、子どもの安全を守るために開始されました。
学童保育士は、放課後の子ども達を施設で預かって宿題を見たり、子ども同士の関わりをサポートすることが主な仕事です。

また、同じ学童保育士でも「放課後児童支援員」という資格を持った職員もいます。
この資格を持っていれば、プロの学童保育士として扱われます。しかし、業務内容に変わりはありませんし、基本的に学童保育は資格がなくても勤務が可能です。

このように学童保育に携わる職員を学童保育士と呼びます。


学童保育士と保育士との違いって?

学童保育士と保育士の大きな違いは以下の通りです。
  • 子どもの年齢が違う
  • 勤務時間が違う
  • 送迎が違う
  • 休日が違う

保育する年齢の違い
保育士は、0歳児から就学前までを預かっていますが、学童保育士は就学児を預かります。

2014年までは学童に入れる子どもは小学校3年生までとなっていました。しかし、その後に制度が変わり、小学校6年生まで対象となる学童施設が増加。

預かる子どもが就学前か、就学児であるかによって、保育士の呼び名が変わると言えます。

勤務時間の違い
次は勤務時間の違いがあります。
保育園はシフト制が多いため、日によって勤務時間が異なりますが、学童保育は固定時間です。
保育士では早朝や遅番勤務と幅広い時間帯でシフトが組まれますが、学童保育では早くても10時から勤務となります。

このように学童保育と保育士では、勤務時間に違いがあるのです。

送迎の違い
3つ目は、送迎の違いです。
保育園は保護者が送迎しますが、学童保育では子ども自らが登降園を行います。

しかし、遅い時間まで学童に通わせないといけない場合、帰りが心配な親御さんもいるでしょう。
その時に学童が送迎をサポートする制度もあります。施設によって異なりますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

休日の違い
学童は平日と土曜日に開所している施設が多いので、休日は日曜日と平日のどこかで取ることになります。
保育園も土曜日に開園している所がほとんどですが、交代制なので、月に1度あるかないかが多いです。
ただ、学童は日曜日と祝日も開所している施設もあるので、事前に確認しておきましょう。

学童保育士の給料はどのくらい?
学童保育士の給料は雇用形態によって変わります。
ここでは、正職員と非正規雇用職員との給料の違いを解説します。

専任職員の給料
専任職員とは正職員として勤務している学童保育士のことです。
専任職員の平均年収は330万円程度で、月収にすると27万円となります。
しかし、こちらは平均値になるため、実際は330万円から変動すると考えた方が良いでしょう。

非正規雇用の給料
次に非正規雇用職員とは、アルバイトやパートとして雇用された職員のことです。
非正規雇用職員は時給換算になり、だいたいは時給1000円程度となります。
正職員と違って、時間の融通が効きやすいため、子育て中の方は非正規雇用職員として、勤務する方が多いです。

学童保育で働く保育士になるには?
学童保育士として勤務するには特に資格は必要ありません。
しかし、持っていると有利な資格を以下で解説します。

「放課後児童支援員」の資格を獲得する
放課後児童支援員の資格を取得すれば、正職員として応募する際に有利になります。
専門的な知識を持っていると判断されるからです。
資格取得をするには、各都道府県が実施している試験に合格する必要があります。
また、高卒以上で児童福祉施設などでの実務経験が2年以上なければ受験できないため、ご注意下さい。

学童保育士の資格取得が有利になる資格3選

①保育士
保育士とは専門的な知識と技術を持ち、保育業務に当たる人を言います。
保育士資格を取得するには以下の方法があります。

  • 指定保育士養成学校に入学し、卒業と同時に取得する
  • 各都道府県で実施している保育士試験に合格する

②社会福祉士
社会福祉士とは、専門的な知識と技術を持ち、身体や精神に障害のある方を支援する人です。
資格を取得するには、社会福祉振興が実施する国家試験に合格しなければいけません。

国家試験を受験するには受験資格が必要となり、受験資格を取得する方法の例は以下の通りです。

  • 養成学校を卒業する
  • ユーキャンを利用して受験する

③教員免許
教員免許は小学校や中学校、高校で働く教師が持っている資格です。
指定養成校で単位を取得し、卒業と同時に取得できます。
更に、免許の種類は3つあります。

  • 普通免許
  • 特別免許状
  • 臨時免許状
働きたい学校や目的に応じて取得することが望ましいです。

学童保育士として働くメリットとデメリット!
学童保育士として働く際には、メリットとデメリットがあります。
以下で詳しく解説しますので、参考にしてみて下さい。

学童保育士のメリット
学童保育士のメリットは主に3つです。

  • ワークバランスを取りやすい
  • 子どもの成長を見れる
  • 持ち帰りの仕事がほとんどない

学童は保育園と違って、子どものいる時間が短いため、遅い勤務時間になることはほとんどありません。残業や持ち帰りの仕事も無い点は嬉しいですね。
また、子どもの成長を見れるため、やりがいを感じることも多いです。

学童保育士のデメリット
次に学童保育士のデメリットは、思春期を迎えた子どもや、乱暴な子どもがいた場合の対応が難しいという点です。
保育園は乳児から就学前までの子どもを預かるため、思春期とはほど遠いです。
しかし、小学生は人間関係や異性に敏感な時期でもあるので、揉め事が多くなります。
様々な子どもがいるため、保育士に乱暴な言葉遣いをすることもあるでしょう。
子どもとしっかりと向き合い、経験を積んでいくことが大切です。

まとめ
学童保育士は特に資格が無くても働ける仕事です。しかし、「放課後児童支援員」や「保育士資格」などを取得しておけば、就職に有利になると言えます。

学童保育士の勤務時間は固定になっているため、プライベートを充実させることができます。
子どもの成長を間近で見ることができるため、やりがいを感じる機会も多いです。
働くうえでのメリットやデメリットを理解して、応募することをおすすめします。