保育士の給与事情とは?安い理由や平均給与について解説!
この記事では、保育士の給与事情となぜ給与が安いのか、平均給与なども含めて解説しています。
保育士は、子どもの成長が見れるやりがいのある仕事です。
しかし、保育士の給与が安いと思ったことはありませんか?
仕事量と給料が見合っていないのではないかと思われている人も少なくないでしょう。
ではなぜ保育士の給与は安く、仕事量と給料が見合ってないと思われているのか知っていますか?
理由は知らない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は保育士の給与事情だけでなく、給与が安い理由や、平均給与について詳しく解説していきます。
この記事の最後では、保育士としてしっかり稼いでいくには?についても詳しく解説していますのでぜひ最後までご覧くださいね。
保育士の給与実態は?
保育士の給与実態はどうなっているのでしょうか。
全国の保育士の平均給与は25万円と言われています。
この給与は手取り額ではなく、ここから所得税や社会保険料が引かれます。
そのため、実際の手取り額の平均は20万前後となるでしょう。
年間賞与の平均は約74万円なので、保育士の平均年収は約374万円となります。
保育士の給与は、それぞれに差があります。
今回は経験年数、働く地域、施設タイプに分けて保育士の給与事情を調べました。
経験年別:新人からベテランまでの給料
保育士の給与は経験年数によって差が出ていきます。
昇給制度などが整っている園が多くあり、同一保育園で働いている場合、年々給与が上がっていくためです。
新人・新卒年齢の20〜24歳の給料の平均は、全国平均で約21万円でした。
手取り額で考えると、17〜18万円くらいとなるでしょう。
1番平均給与の高い年齢は、55〜59歳で約28万円まで上がります。
ベテラン保育士になると、リーダー・主任・園長などの役職に就き、基本給の他に、役職手当がつくことがほとんどだからです。
働く地域別:都市部と地方での給与
都市部と地方の平均給与で、給与の違いが出ています。
栃木県や千葉県などの首都圏と、京都府や愛知県などの大都市圏なども給与ランキングの上位にランクインしています。
都市部では、年収平均が400万円くらいなのに対し、ランキングで最下位の福島県では年収300万円ほどと100万円もの差が出ています。
首都圏・大都市圏では少しずつ保育士の処遇改善が進んでいるのかもしれません。
このまま処遇改善が全国に広がると保育士の働きやすさが増していくことでしょう。
施設タイプ別:認可保育園、非認可保育園、幼稚園の給料
認可保育園、非認可保育園、幼稚園などの施設ごとにも保育士の給与には差が出ています。
認可保育園では月収約25万円ほど、非認可保育園では月収約27万円ほど、幼稚園では月収約25万円ほどとなっています。
月収で見るとそれほど変わりはありませんが、年収で見ると保育園が約374万円に対して幼稚園が約383万円と少し幼稚園の年収の方が多い結果となりました。
保育士として働きたいけど給与面が気になるという方は、働く施設を選ぶ際に気をつけた方が良いでしょう。
保育士の給料が低い理由
保育士の仕事は子どもの成長をみていくことができるとてもやりがいのある仕事で、人気もある職業です。
しかし、保育士の給料は低いという意見が多く聞かれます。
なぜ保育士の給料は低くなってしまうのでしょうか。
また、保育士の仕事でよく聞くのは、残業が多い・休みが取りにくいなどの声です。
なぜ残業が多くなってしまうのでしょう。
今回は収入に変動がない、仕事量と給料が見合っていないという視点で調べてみました。
収入に変動がない
認可保育園は主に政府から支給される公定価格というもので運営されています。
公定価格は子ども一人を単価として設定されていて、子どもの定員数や年齢、地域区分によって人件費・事業費・管理費などが決められています。
保育士の人数や一人当たりの労働生産性ではなく、子どもの人数や地域区分で決められているため給料が低くなってしまっているのです。
2017年から2019年までの平均給与額を見ると、1年ごとに1万円ずつ給与が上がっています。
しかしそれでも、給与にほとんど変動がないと言えるでしょう。
仕事量と給料が見合ってない
保育士の仕事は、仕事の量と給料が見合っていないという意見が多く聞かれます。
保育士の仕事は子どもと過ごすことだけではなく、事務作業や製作物の作成など多岐に渡ります。
人手不足の園では残業が続いたり、休憩時間が短くなってしまうこともあるでしょう。
また、自宅に持ち帰って仕事をしている方も少なくありません。
長時間の労働が続いてしまうとプライベートの時間も確保するのが難しくなり、ストレスも溜まってしまうかもしれません。
保育士としてしっかり稼いでいくには
保育士としてしっかり稼いでいくにはどうしたら良いのでしょうか。
働く施設や地域を見直す、副業をする、経験値を積み重ね、業務時間を減らすという選択肢を紹介します。
保育士をしている人の中には自宅近くの職場で働いているという人もいらっしゃるでしょう。
しかし、もし働いている場所が都市部でなく地方の場合には都市部で働くことを検討してみるのも良いかもしれません。
最近では、どの職種の人でも副業を考える人が増えてきています。
保育士の他にも副業をすることで余裕のある生活を送れるようになるかもしれません。
例えばライターの仕事は、在宅でできる仕事です。
休みの日には得意分野となる保育や子育てについて執筆するライターをするというのも良いでしょう。
また、経験値を積み重ねることで、仕事が早くなります。
休憩時間や持ち帰りの仕事などが減れば業務時間が減ることとなり、自由な時間も増えます。
まとめ
保育士の仕事は子どもたちと過ごすだけでなく、事務作業など多岐に渡りますが仕事量に見合わず保育士の給与は低いです。
少しずつ改善されていっているようですが、まだまだ改善の余地があるのが現状です。
認可保育園は公定価格で運営されているなど、なかなか変えるのが難しいところもあるでしょう。
そのため、保育士として働きたいけど少しでも給与が高いことを望む方は、都市部で働く・副業をするなどしながら経験値を積み重ねていくのが良いと言えます。